橿原市昆虫館 第26回企画展
「人と自然へのまなざし──絵描き 貝原浩の仕事」 会期:2012年2月21日(火)~4月15日(日) 会場:橿原市昆虫館2階企画展示室 奈良県橿原市南山町624 TEL0744-24-7246 2001年と2004年の昆虫館のポスターを制作した縁から、「風しもの村」原画を中心に、装丁本やポスターなど、貝原浩の仕事を紹介。 昆虫館とは、2001年のこのポスター制作からのお付き合い。ポスターの原画(宇根豊さん所蔵)も展示。 収納ケースには、装丁本も100冊ほど展示。 橿原市昆虫館でのアンケートと感想ノートから ●鉛筆画の濃淡が美しく、描かれた人物や動物には命のあたたかさと憂いが感じられました。 その世界に引きこまれる感じがしました。 チェルノブイリの描写は、福島と重 なり複雑な心境でした。 世界の中の日本、考えなければいけないところに立っていると思います。 ●貝原さんの原画が見られて良かったです。 筆で描いた絵の味わいが感じられました。 貝原さんの魂が息づいていると感じました。 人間への愛情が深い方だったのでしょう ね。 ●アサギマダラやオオゴマダラが乱舞する蝶の園を見た後、この貝原浩氏の展覧会に入り衝撃でした。 風しもの村の一つ一つの場面がしっかりと目に焼きついています。 ご自身もガンで旅立たれたとありました。 さて、私は今こうして生かされている一人として何をできるのか、考えなさいよ、あなたはあなたの答えをみつけなさいと教えら れる感をもちました。 ●写真とは違った現実感がありますね。 土のかおりが匂うようです。 破壊されなかったペチカだけが大地に建っている絵は墓石のようですね。 村を出た人もサマショーロも悲しい。 他人事ではありません。 自分の目で見、自分の頭で考え、今、何をすべきかが問われています。 ●貝原さんの名まえははじめて目にすると思っていましたが、本の装丁展示を見れば、「そういえば見たことある」というものが多かったです。 展示からは、人は愛し、自 然を愛したその気持ちがとてもあふれ出しているように思いました。 チェルノブイリの時、ソ連の対応に批判していた日本。 その日本で福島原発大事故がおこり、たくさんの人と土地とそこにすむ多くの生きものを被爆させたにもかかわら ず、未だに原発再稼動をもくろむ経済界、政治。 どんなことをしても「想定外」のことはおこりうるとわかっているはずなのに、なぜ「想定内」にしたがるのでしょう か。 チェルノブイリ、そしてフクシマ。 貝原さんの「風しもの村」が2010年に改めて発行されたこと、そして、このような展示を企画されたことに感謝します。 足を運んでよかったです。 ●親もつれ、来ました。 本当にすばらしいです。 思い出すことも多く、今の時代に対し、答えがあるのではないかとあらためて貝原さんの言葉をさがしました!! ●ありがたいことです。 こんなに一堂に眺められるなんて。 ゆかりの人がおられるとはいえ、公立の展示施設で個展が実現されるのは得がたい素晴らしいことです。 福島第一の爆発から1年余、貝原さんのチェルノブイリにかんする絵巻は時宣を得たものであり、彼が生きていたらフクシマへ駆けつけて、描いたことでしょう。 ●何回見てもついつい見入ってしまうほどの迫力です。 そして、人間に対するやさしさを感じました。 広い空間でゆっくり見ることができ、ありがとうございました。 ●チェルノブイリの絵、圧倒されました。 3.11を見ずに旅立たれたこと、どう受けとっていいのか。 今、日本にある困難のすべてがすでに予言され警告されていたのに、わたしたちは原発を止めることができなかった。 痛恨です。 日本中の、世界中の人に見てもらいたい! 方法を考えます。 ●福島原発事故の処理をわたしたちはどうするのか、どう乗り越えていくのか。 改めて考えさせて頂くいい機会となりました。 ●貝原さんの思いが、今日本でどう受け止められるのか。 日本の現実を貝原さんはどう受け止めるのか。 今回この展覧会で私自身の迷いはすっきりと消えたような気がします。 老人のシワと若人の笑顔に私達の未来が重なりますようにと、心から祈る展覧会です。 ●広島・長崎を経験した日本が今またチェルノブイリの事故と同じようになっています。 「風しもの村」は今、福島でまさに同じ状況になっています。 貝原さんがご存命で あったら何と云われるでしょう、どうされるでしょう。 どう解決できるのか、やりようのない不安でみな一杯です。 一層リアリティをもつ今、ベラルーシの人々、「風しものむら」今なお日本の人たちの多くに見て欲しいと思います。 ●福島原発からやっと1年が経過しました。 今回の作品展を見せて頂き、チェルノブイリの事故後、20年経ても放射能に苦しんでおられることを知り、福島原発事故 が今後何十年も、何の罪のない国民に放射能の恐ろしさに不安を抱き続けることでしょう! 日本から、地球上から一刻も早く核兵器・原発をなくし、安心して生活でき る地球にするため、力を合わせてがんばりましょう! ●新聞で知りました。 チェルノブイリで人々を描いていられるということで、どんな絵か知りたくて見にきました。 和紙に墨で書かれているのか。チェルノブイリの人達の 姿と心情がよく出ている様に思いました。 ●「サマショーロ」は汚染地にあえて残った人たちです(戻ってきた)。 危険とわかっているが、年寄りだから大丈夫だ、と思っている人。 「危険だなんてまったく知らない。上の子が大丈夫だったから次々産んできたのよ」と8人の子育てをしている人。 そこは〈いてはならない〉場所、とんでもない危険なところなのに。 貝原さんは、 そのどちらの人たちもただあるがままにみつめ、彼らが汚染地で生きているという現実をそのまんまに受け入れ、自らの感性とからだのすべてをもって受け止められたみ たいだと思います。 だからぜんぶ見てぜんぶ食べた。 それだけの対象だったということでしょう。 風しもの村というところは。 悲しい場所でありながらも美しかった。 ●数年前、本屋で貝原浩鉛筆画集を手に取り、その画風に魅せられました。 その画家が今から20年も前にチェルノブイリに行き、大きなお仕事をされていたことを初めて 知りました。 今回、原画を目にすることが出来たことは、ファンとしての喜びであり、今後、自分・日本人・世界の人が原発を考える上で、氏の画集が胸にひとしずく落とす力となると思います。 ●土があって水があって森があって、人間がいて動物がいて風が吹いて・・・・その中で生きて死んでいきたいですね。 ずいぶん遠くまで来てしまった気がします。 せめて 脱原発を目指しましょうという思いを強くしました。 願わくば、貝原さんの絵と書物だけ見たかったな。 ●貝原さんの作品を知らないうちに知っていた。 本の表紙で。 彼の才能・情熱・すべてに感動しました。 その彼の命を奪ったチェルノブイリ原発事故が悔しい。 原発事故をくりかえした日本は世界の人々に謝罪しないといけないし、再び原発を動かしてはならないと、彼の作品は訴えているのです。 作品展をもっと多くの人に見ていただきたいです。 ●チェルノブイリの原発事故は詳しくは知りませんでしたが、今回の展覧会で事故後地域の人たちの生活について知ることができました。 今、福島でも同じ事が起きている んだと実感しました。 こんな事故が起きて画家に何ができるのかという時、この現状を人々に伝えることだ、という貝原さんの言葉が心に残りました。 ●広島・長崎を経験した日本がチェルノブイリの事故から抱えた問題を共有していた。 そのうえ、昨年3.14以来全く同じことを経験するとは。 福島の原発事故の数ヶ月前、2010年に発行された「風しもの村」の本も又、その時期というのがショックです。 貝原先生がもし生きていらしたら、何と云われるでしょう? どうされるでしょう? 今、風しもの村と同じことが日本で繰り返されています。 そう、でも生き残ったものたちはやはりくらしています。 たくましく。 ●すばらしい作品でした。 貝原浩氏のことを知らず友人からのTELで来館しましたが、和紙に墨地での作品は初めてでしたので! 鉛筆等でのスケッチもすばらしく思いまし た。 ●それぞれの絵が胸に迫ってくる感じだった。 今、生きておられたらどんな思いをされるのかと少し辛い感じになった。 そして、自分は何をしているのか?と和紙に描かれた原画は何ともいえない雰囲気があり、見せて頂いて良かったです。 ●今、日本で問題になっている東電の原発事故による福島と、その周辺地域の人々の未来を考えると心が痛い。 目の前の利益で行動する人のおろかさに今、自分が何をできるのかを考えさせられた。 ●たまたま子どもたちを連れて昆虫館に来館致しました。 昆虫館を満喫し、帰り道にたまたま通りかかり拝見しました。 力強い絵に惹きつけられ、その後何を描いているのか と興味をもち説明を読みました。 チェルノブイリとその後についてすごく考えさせられる展示でした。 ●貝原浩画伯の存在をはじめて知りました。 鉛筆の濃淡が美しく、描かれた人物や動物にはあたたかみと憂いがただよっているようでした。 ひと目で引きこまれ、その世界 に入っていってしまいそうでした。 チェルノブイリでの描写は福島と重なり、心を打ちました。 電力会社にたずさわる主人をもつ家族として、とても複雑な心境でした。 世界の中の日本をもう一度見直すべきなのかもしれません。 ●画家の目が対象の人々に食い込んで描いている。 この絵をみる私たちも、画家の目にさそわれて画面に食い込んでいった。 画く人の原点がにじみ出た絵。 強い中に画家の 心が温かい。 ●まるで生きているような人々、ありのままの人々がすばらしかった。 ●ことばにならない、貝原氏の絵をつぶさに見て感じとったたくさんのことが。 線のひとすじひとすじ。 描かれた人のひとりひとり、彼らがなにを感じなにを考えているのかをじっと読みとりました。 そして、数しれないことをうけとりました。 ●学芸員さんの熱き想いとご努力ですばらしい芸術にふれることができました。 心に栄養が与えられ、日本の現状にきちんと立ち向かう活力を頂きました。 福島、そして宮 城・・・日本、これからのありようを考える時間になりました。 ●一番奥の大作は、人々の眼がこちらに向かってはげしくうったえかけて来ました。 ●村を捨てなければならなかった人々の悲劇、サマショーロの悲劇、貝原さんの絵は放射線の影響を直接に描いていないけれども、サマショーロの人々の生き生きとした生 活が伝わってきて悲しいですね。 -------------------------------------------------------------------------------- このサイトの画像の使用を希望される方は、コメント欄(非公開コメントでも結構です)で「kaiharaten」まで御連絡下さい。 copyright © Kaihara Hiroshi. all rights reserved.
by kaiharaten
| 2012-04-16 09:28
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